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いわて食・農ネット

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「アメリカの牛肉は安全です」「WTOにのっとって」・・・?

岩手県は6月10日、BSE全頭検査の見直しについて県民向けの説明会(リスクコミュニケーション)を盛岡市で開催しました。
説明会には、農業団体,消費者団体などから約50名が出席。
いわて食・農ネットの関係でも、会長はじめ、消団連,生協連,いわて生協,農民連などが参加しました。
2時間以上にわたって、BSE全頭検査の見直しにかかわる政府と県の対応がそれぞれ説明され、質疑がおこなわれました。

厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課の担当者は、BSE感染源を飼料から完全に除くことと検査体制の徹底を通して国産牛肉の安全性が確保されてきたことを強調。11年間、国内でBSEが発生しないことや新たな科学的知見を受けて、BSE検査対象牛を48か月齢以上としても充分に安全性が確保できる旨を述べました。
岩手県からは、環境生活部が屠畜段階での、農林水産部が農場における死亡牛の検査体制について説明。
岩手県としても検査対象牛を48か月齢以上とする方向を示しました。
「アメリカの牛肉は安全です」「WTOにのっとって」・・・?_e0330789_18281193.jpg

会場からの質疑では、国産・県産牛の安全性が確保されていることを歓迎する声と同時に、「なぜ今の時期に見直しなのか」「アメリカ産牛肉の輸入緩和につながるのでは」といった懸念の声が複数出されました。それぞれについて厚生労働省の担当者から詳しい説明がありました。
質疑の後半は、むしろアメリカ産牛肉の安全性を強調する話が主となりました。
そして、厚生労働省の担当者からは
“国際的な貿易ルールはWTOを基本としている。これに基づき、食品の安全性にかかわるところでは、植物ならSPS協定、食品全般はコーデックス規格、そしてBSEなど動物に関してはOIE(国際獣疫事務局)の基準にのっとらなければならない。これ以外の基準をつくるためには科学的知見が必要で、それをなしに自国の事情で基準をつくることはできない”
といった趣旨の説明がありました。


食の未来を考えるうえで、「アメリカの牛肉について」「WTO体制とは」といったあたりが改めて課題となってたきた・・・ということが浮き彫りになった「説明会」でした。
by iwanone | 2013-06-11 18:30

いわて食・農ネット(いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク)の活動をお知らせします。E=mail:Iwate.Nouminren@kamogawa.seikyou.ne.jp(アットマークを半角に)。ツイッター:@iwatenone 。


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